2017 第7戦（富士） 公式予選レポート

Porsche Carrera Cup Japanのステップアップカテゴリーと位置づけられるPorsche GT3 Cup Challenge Japan（GT3CC）の第7戦が、10月29日（日）、静岡県の富士スピードウェイで開催された。

今回エントリーしたのは、2010-2013年式911 GT3 Cupで戦うカップクラス カテゴリーI（Cup I）が8台、2001-2009年式911 GT3 Cupのカップクラス カテゴリーII（Cup II）が2台。この10台が今シーズンの最終ラウンドに挑む。

ときおり強く叩きつける雨に加えて、場所によっては霧が立ちこめる悪条件のもと、第7戦のスターティンググリッドを決定する公式予選が定刻の8時35分に開始された。直前に行われた他の予選が赤旗で中断になり、そのまま予選が切り上げられたことから、早めにベストタイムを出しておきたいGT3CCのドライバーたちは、ピットレーンのシグナルがグリーンになるやいなや続々とコースへ向かっていく。真っ先にコースインしたのは、第6戦終了時点でポイントランキング3位の#32 大波 肇。1ポイント差で2位を守る#23 舩井俊仁に、何としてでも先行したいという気持ちの表れだろう。

コースインから2周が過ぎたあたりから、各ドライバーがタイムアタックを開始。ここで、今シーズンの6戦全戦でポール・トゥ・ウィンを果たしている#21 銘苅 翼が2分00秒982と他を圧倒するタイムでトップに浮上。「前日の専有走行でチェックしたところを、チームが的確にセッティング変更してくれたおかげで、とても走りやすいクルマに仕上がっていました」とは銘苅。その後、#21 銘苅は自己ベストの更新を続け、最終的には1分57秒556で7戦連続のポールポジションを獲得している。

これを追うのが#23 舩井で、周回を重ねるごとに2分01秒639、2分01秒486、そして、2分00秒365までタイムを縮めていくが、#21 銘苅には水を開けられたままだ。一方、#23 舩井の前に出たい#32 大波は、自己ベストの2分02秒145から思うようにタイムを縮められず4番手に甘んじることに。対照的に好タイムをマークし続けるのが#5 北井 武で、#32 大波を抑えて3番手に収まっている。

いったんピットに戻った#32 大波は、ポジションアップを狙って再びコースインするが、コースコンディションはさらに悪化し、自己ベストの更新が難しい状況。そして、16分を過ぎたところでセッションは視界不良により赤旗中断。そのまま再開されることなく予選が終了した。これにより、第7戦のスターティンググリッドは、ポールポジションが#21 銘苅、2番手が#23 舩井、3番手が#5 北井、4番手が#32 大波に決定した。

Cup IIは、#50 須崎弘一郎が2分08秒670をマークしクラストップ、総合では8番手に。一方、#55 高橋 正は2分15秒491で同じく10番手からのスタートとなる。

カップクラス カテゴリーI
予選1位 #21 銘苅 翼

クルマのセッティングが決まっていたので、雨の中でも安心して走り出せましたし、結果的には2位を3秒近く離すことができました。最終戦にふさわしい内容だったと思います。いままで以上の走りをテーマに戦っているので、自分の走りを評価できる内容でした。

カップクラス カテゴリーI
予選2位 #23 舩井俊仁

1コーナーで止まれないという周回もありましたが、気合いを入れて出した一発が良いタイムにつながりました。ポイントランキング3位の大波選手とは1ポント差しかなく、できるだけ前からスタートしたかったので、本当に良かったです。

カップクラス カテゴリーI
予選3位 #5 北井 武

雨が苦手なので、この結果は本当にうれしいですね。実は先週も雨の富士で“こそ練”しましたが、その成果が出たのでしょうね。時間があればさらにタイムが上がりそうだったので、もう少し走りたかったですね。前回も予選3番手でしたが、そのときは決勝で沈んでしまったので、今回はなんとか踏ん張りたいと思います。

カップクラス カテゴリーII
予選1位 #50 須崎弘一郎

タイヤの内圧が上がりにくく、前回の雨のときよりもマシンの動きがしっくりしない感じだったので、あまり無理せず、クルマを壊さないで走るのを最優先しました。決勝はしっかり完走することを目指します。