2018 第3戦（富士） 決勝レポート

Porsche GT3 Cup Challenge Japan（GT3CC）第3戦の決勝レースが、7月8日8時15分から行われた。富士スピードウェイの上空は雲に覆われているものの、前日の予選とは異なり、路面は完全にドライコンディションに変わり、エキサイティングなバトルが期待される。

1周のフォーメーションラップのあと、ローリングスタートが切られたレースは、ポールポジションを獲得した#5 仲尾恵史が2番手の#9 小林賢二を抑えて、真っ先に1コーナーに飛び込む。ここから#5 仲尾と#9 小林のバトルは最終ラップまで続くことになるのだが、その背後では#63 長島重登と#98 IKARIの3位争いが熾烈をきわめる。しかし、この2台の戦いは長くは続かず、1周目のダンロップコーナーで#98 IKARIと#63長島に接触、ともにリタイヤとなってしまう。これで3位に浮上したのが6番手からスタートの#36 SKY CHEN。これにカップクラス カテゴリーII（カップII）の#2 北井 武が続く。

レース開始早々、2台に絞られた優勝争いは、目が離せない状況に。レース2周目、ストレートに戻ってきた#5 仲尾と#9 小林は1コーナーを過ぎてAコーナーまでサイドバイサイドのバトルを続けるが、#5 仲尾がかろうじてトップを守る。その後も#9 小林は#5 仲尾との差を1秒以内に保ち、虎視眈々とチャンスを狙っていた。6周目にファステストラップをマークした#9 小林は、ついに7周目、ストレートで#5 仲尾の横に並んで1コーナーのアウトから仕掛けるが、勢い余ってラインが膨らみ、#5 仲尾をオーバーテイクするには至らなかった。

その後も#9 小林は追撃の手を緩めなかったが、#5 仲尾は#9 小林に1秒275の差をつけて逃げ切り、開幕から3連勝を手に入れている。カップIIは、総合10番手スタートの#77 MUSASHIが1周を終えたところで走行7番手までポジションを上げ、クラストップの#2 北井を追うかに見えたが、3周目に他車と接触しポジションダウン。これにより、#2 北井はクラストップを確実にし、総合3位の#36 SKY CHENからわずかコンマ562秒遅れの総合4位と大健闘した。

総合優勝 #5 仲尾恵史（カップクラス カテゴリーI）

ポール・トゥ・ウィンにはなりましたが、セッティングやタイヤ選択が少し失敗して、かなり厳しい戦いになりました。本当はもう少し後続を離せるはずでしたが、1周目から小林さんにプッシュされる展開になり、逃げ切るのに必死でした。ポールポジションを取ったからには、負けるわけにはいきませんからね（笑）　次は小林さんの後ろからスタートしますが、戦略を変更して前に出たいと思います。

総合2位 #9 小林賢二（カップクラス カテゴリーI）

走っている私も面白いレースでした。あとは仲尾さんを抜くことができていれば100点でしたね。何度かオーバーテイクしようとトライはしたんですが、近づくと滑ったり、スクリーンが汚れたりして。どうも水かオイルが漏れていたようですね。ただ、今回は途中でペースが落ちることもなく、また、ファステストラップを獲得したのが良かったところです。次のレースはポールポジションからのスタートとなりますので、次は逃げ切りたいと思います。

総合3位 #36 SKY CHEN（カップクラス カテゴリーI）

スタートが上手く決められて、あとは自分のペースで走ることができた結果、3位でレースを終えることができました。運も味方してくれましたが、GT3CCで初めての表彰台を獲得できて、とてもうれしいです。第4戦はそう簡単に表彰台を獲れるとは思いませんが、しっかり走りたいと思います。

カップクラス カテゴリーII
優勝 #2 北井 武

総合での表彰台も狙っていましたが、もうちょっとでした（笑）　でもクラス優勝がかかっていましたので、無理せずいきました。来シーズンはカレラカップにスタップアップしようと思っていますので、幸先の良いレースになったと思います。次のレースも総合上位を狙って頑張ります。