2018 第6戦（もてぎ） 決勝レースレポート

Porsche GT3 Cup Challenge Japan（GT3CC）第6戦の決勝レースが、9月9日、11時45分から行われた。雲に覆われたツインリンクもてぎは、ときおり太陽が顔を覗かせ、コースはドライコンディションに保たれているものの、いつ雨が降り出しても不思議ではない空模様だ。

いつもどおりローリングスタートによって始まったレースは、ポールポジションの#98 IKARIが2番手スタートの#5 仲尾恵史を1コーナーの飛び込みまでかろうじて抑え込んだが、1コーナーを抜けるころには順位が逆転し、#5 仲尾がレースの主導権を握ることになった。2番手に順位を落とした#98 IKARIの後ろには、少し離れて#63 長島重登、#33 TETSUO OGINO、#9 小林賢二が続き、虎視眈々と3位のポジションを狙う。

2周目、さらに4周目でファステストラップを叩き出すほどの速さを見せる#98 IKARIは、コーナーによっては#5 仲尾のテールにピタリと迫るが、オーバーテイクするには至らない。一方、#98 IKARIの背後には3番手争いを有利に進める#63 長島が迫り、#98 IKARIは板挟みに。そんな状況が終盤まで続くが、ゴールまで残り2周というところでレースが動いた。9周目の1コーナーで#98 IKARIが前を行く#5 仲尾のインに飛び込んだのだ。しかし、無理があったか2台は接触し、#98 IKARIはトップに、一方の#5 仲尾は5番手まで順位を落としてしまう。

ところが、#98 IKARIの接触に対してレース後にペナルティが科され、#98 IKARIは30秒のタイム加算によって大きく順位を落とす結果に。そして、最終の10周目、#98 IKARIの後ろを走る#63 長島と#33 OGINOが、途中から降り出した雨に足をすくわれ1コーナーでコースアウト。これに怯んだ#9 小林を#5 仲尾がすり抜け、事実上のトップに返り咲く。最終的には#5 仲尾が優勝、2位が#9 小林、3位が#15 神取彦一郎という幕切れになった。

カップクラス カテゴリーIIは一時総合8番手まで順位を落とした#2 北井 武が、#77 MUSASIを引き離したまま終盤には5番手まで順位を戻し、4連勝を果たしている。

カップクラス カテゴリーI 優勝 #5 仲尾恵史

いやぁ、疲れました。スタート直後の1コーナーでトップに立ったのは良かったのですが、それからずっとIKARI選手に追いかけられる展開が続きましたからね。接触があって順位を落とし、アライメントが狂ってしまったために、前の3台を追い越すことはできないだろうなと諦めていました。それだけに、ファイナルラップで前のマシンがスピンして、一気に3台を抜いたのはラッキーでした。

カップクラス カテゴリーI 2位 #9 小林賢二

“棚ぼた”の2位でした。ファイナルラップ、前の2台に追いつかないのはわかっていましたが、ストレートエンドでインにマシンを振ったら2台ともクルッと回ってしまって。そこをうまく抜けようとしたら、仲尾選手に先を越されてしまいました。どうせなら棚ぼたで優勝したかったですね（笑）　予選が4番手でしたから、2位でも十分にうれしいです。

カップクラス カテゴリーI 3位 #15 神取彦一郎

5周目まで、カップクラス カテゴリーIIの北井選手が抜けなくて辛かった。Type 997のカップカーであれだけ抑えるとは、北井選手はなかなか凄いですよ。なんとかパスして6番手まで上がったおかげで最終的には表彰台を獲得し、とてもうれしいです。

カップクラス カテゴリーII 優勝 #2 北井 武

Type 997のカップカーと競り合いましたが、ブレーキングでは勝てないですね。いつインを刺されるか、ずっとはらはらしていました（笑）　カップクラス カテゴリーIIの優勝がかかっていたので、あまり無理せず、過剰なブロックはしませんでした。最後、上位のクルマが消えたおかげで、総合5番手でフィニッシュできてうれしいです。