だがメインストレートの序盤で、10 番手スタートの＃27 眞野壮一郎がスピンしクラッシュ。1 コーナーでもポールポジション・スタートの＃32 akiratea もスピンするなど、大波乱となり、この実質的なオープニングラップは、再度セーフティカー導入に加えて赤旗中断となった。有効な順位判定に至る以前の赤旗事象という裁定により、リタイヤとなった#27 眞野を除く全18 台は第1 戦のスターティンググリッド順に再整列。
2022 第1戦（富士） 決勝レポート
第1戦 決勝レース：
時間 11:05（SCスタート） ／天候: 雨／路面:ウエット
予選に引き続き雨足は弱まらず、本来のフォーメーションラップからのローリングスタートではなく、全クラス全車がフォーメーションラップ無しのセーフティカー先導によるスタートとなった。セーフティカー先導中の周回も有効ラップとしてカウントされ、タイヤを温めつつ実質的なレース周回数の短縮となる。3 ラップを周回した後、セーフティカーがピットロードへと退出してイエローシグナルが解除され、4周目突入となるスタートライン通過によって残り7 周によるレースがスタートした。
再びセーフティカースタートが行われ、残り4 周となる7 周目にセーフフティカーが解除となりレース再開。先頭で１、2 コーナーを抜けた＃32akiratea の虚を突くように、3 番手スタートの＃99KENYAMAMOTO が果敢にコカ・コーラへの進入で仕掛け、トップが入れ替わる。しかし中団グループが１コーナーを通過する際、前車をインからパスしてさらに前を狙おうかとする＃77MUSASHI の左サイドに、ハーフスピンに陥った＃78 七ツ矢孝が衝突。前者はコースアウトと共にリタイヤ、後者は右フロントタイヤにダメージを負った状態でピットに帰ったがレースに戻るには至らなかった。
ラスト2 周は、上位6 台は2 ～ 3 秒のギャップで推移する展開となり、トップの＃99KEN YAMAMOTO が徐々に差を広げつつ、初エントリーで初勝利となるチェッカーをくぐった。最終ラップで＃84Masa TAGAがGT3-II クラス優勝の＃66 萩原秀樹をかわし、総合6 位までをGT3-I クラスが占めた。また唯一のGT4 クラス出走となったポルシェジャパンジュニア ＃71 山本は総合11 位フィニッシュ。レース中の自己ファステストも１分58 秒316 と、上位クラスに遜色ないパフォーマンスを見せた。
第1戦 ドライバーコメント
- GT3-Ⅰクラス 優勝 #99 KEN YAMAMOTO 選手
- 岡山国際サーキットで3年間ずっとポルシェ・トロフィーに参戦していましたが、ステップアップしたくて、公認レースに初エントリーで初優勝。チームが雨のセッティングを豊富に蓄積しているので、それを信じて、タイヤがいい状態のベストのタイミングで仕掛けられました。影山正美コーチから、レインでは挙動をよりマイルドに抑えるよう教わったことも、役立ちました。心配していた水煙による視界の悪さも、スポンサーのスパシャン効果で、ばっちり撥水してくれました。本当に感謝です。全戦優勝する意気込みでシーズンに臨みたいと思います
- GT3-Ⅱクラス 2位 #26 佐藤俊介 選手
- PSCJは初参戦ですね。岡山でポルシェ・トロフィーや耐久レースにも出ていましたけど、仕事やレースの仲間がこちらに行くというので、一緒に。ミシュランのレインタイヤは温まるとグリップがいいのと、911GT3のピーキーなパワー感や鋭い挙動が、これまでのプロダクトカー・ベースの経験とはまったく別物。決勝では１コーナーで目測を見誤って一度オーバーランしちゃいましたが、セーフティカーが再度入った後、徐々に攻められました。後期型はやはり速い。まだ車に慣れて、コントロールすること、富士のコースにも雨にも慣れることが課題という週末です
- GT3-Ⅱクラス 2位 #31 OOKA 選手
- 朝からけっこう降っていて、2度のセーフティカーという展開、レイン専用タイヤの意外なほどのグリップのよさに、驚きの連続。無傷で戻って来られたので、慎重にいって正解でした。水煙の視界は、目の前に急に前走が現れる感覚で怖い。公式レースは今回が2度目で、以前はヴィータに一回スポット参戦したことがあります。やはり独特の緊張感があって、楽しいですね。ぼくは鈴鹿がホームコースで、後方からでも少しづつ順位を上げていけたらそれでいい。安全に終えるのが大事