2023_11月SR
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世界中のファンを興奮させる、新たなカスタマーモーターレーシングのかたちGT4 e-Performance は、カスタマーレーシングのフルEV化という未来を見据えたテスト車両として開発しています。ベースとなるシャシーは、718 Cayman GT4 Clubsport。電気モーターとバッテリー技術は、IAAコンセプトスタディのMission Rをベースとしており、国内外のイベントで広範囲な実走試験を行っています。シミュレートされたレースはPorscheのワンメイクカップ。予選モードでは、735kW(1000HP)以上の出力を発生し、スプリントレースに十分な450kW(612PS)という出力は、最大30分持続する設計です。900Vテクノロジーにより約15分で5%から80%までバッテリーを充電することが可能となっています。Porscheによって開発された電気モーターとバッテリーパックには、ダイレクト油冷システムが組み込まれ、エレクトリックドライブシステムが熱によってディレートすることを防いでいます。これにより、レースモードでの電源出力は30分間一定に保たれます。また、インテリジェント技術によって、レースモードにおいても回生ブレーキを用いて電力を生成し、バッテリーへ電力を供給します。空気力学、熱力学、ボディーワーク、そして高電圧システムの専門家によって作られた開発チームは、バッテリーセルの潜在能力を全て引き出すためのアーキテクチャーを生み出しました。ベースとなっている718 Cayman GT4 Clubsportと比較すると、車幅は14センチ程広がり、約6000点にも及ぶ部品を一からデザインし直しています。製造過程における排出ガス量を抑えることを目的とし、ボディには天然繊維を複合した材料を使用しています。幅の広いタイヤを収めるためにホイールアーチは拡大されており、装着される18インチのミシュラン製レーシングタイヤは、高い割合で再生可能な材料で構成されています。GT4 e-Performance

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